白い帽子を被る小さな少女

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  白い帽子を被る小さな少女。本作は画家夫妻(※モリゾの夫は始祖的画家エドゥアール・マネの弟ウジェーヌ・マネ)が待ち望んだヴィルジュストの家の近くにあったブーローニュの森と湖畔を背景に穏やかに遊ぶ少女を描いた作品である。


  湖畔から上がってくる灰黒色の衣服を着た少女。白帽子の少女と灰黒色の衣服の少女、両者の他愛もないであろう日常風景は観る者に愛らしくほのぼのとした心緒の動きを導く役割を果たしている。

 
  湖で羽を休める白鳥。湖で羽を休める一匹の白鳥と小さな少女の白い帽子、そして灰黒色の衣服の少女の被る帽子の白模様によって構成される三角形の色彩的構成は画面に軽やかなリズムとこの平穏とした情景に安定感をもたらしている。

米小売業界、アマゾンが席巻

 米国の小売業界をインターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムが席巻し、実店舗を展開する百貨店から衣料・生鮮食品店までが相次いで苦境に陥っている。買い物をネットで済ます消費者が増えているためで、「アマゾン1強」の様相を呈し始めた。急激な変化に業界からは「パニック状態」との悲鳴も上がる。

 

 「健康に良いオーガニック食品をすべての人の手に届く価格にする」。アマゾンは137億ドル(約1兆4800億円)で買収した自然食品スーパー大手ホールフーズ・マーケットで先月28日からバナナやアボカド、サケなど生鮮食品の値下げを実施。ネットと実店舗の融合を目指すアマゾンが仕掛けた「価格戦争」に、スーパー業界に戦慄(せんりつ)が走った。

 

 食品スーパー最大手クローガーのマクマレン最高経営責任者(CEO)は「消費者の行動がこれまでになく劇的に変化している」と警戒を強めた。8日発表した四半期決算は8%減益。同社の株価は年初から約4割下落している。

 

 ネット通販の普及で客足が遠のく百貨店のJCペニーは、3カ月間で127の不採算店を閉鎖。エリソンCEOは「このような大量の店舗を一度に閉鎖するのはかつてない」と嘆いた。

 

 調査会社カウエンによると、2017年のアマゾンの衣料品売上高は280億ドルに達し、百貨店メーシーズを抜いて全米1位となるという。カジュアル衣料品では、アメリカンアパレルやエアロポステールなどが相次ぎ破綻し、ギャップは6日、約200店の閉鎖を発表した。衣料品のネット通販は試着ができないのが弱点とされてきたが、アマゾンは有料会員向けに、届いた衣料品を試着し、手元に残すと決めた商品にだけ代金が請求され、残りは無料で返品可能な仕組みを試験的に始めた。

 

 対抗措置として自前で立ち上げたネット通販を強化する動きもあるが、既に多くの消費者を囲い込んだアマゾンの力を借りようとする動きもある。

 

 小売り大手シアーズ・ホールディングスはアマゾンを通じ、自社ブランドの白物家電の販売を開始すると発表。スポーツ用品メーカーのナイキも同様の試みに乗り出した。ただ、メーカーの直接販売が拡大すれば、小売店には大きな打撃だ。スポーツ用品小売り大手ディックス・スポーティング・グッズのスタックCEOは「小売業はパニック状態だ」と訴えた。

 

 トランプ大統領は8月、ツイッターへの投稿で、各地の小売業者が打撃を受け「多くの職が失われている」とアマゾンを名指しで批判した。 

大きな裸婦

 19世紀後半に一世を風靡した印象派の中でも最も有名な画家のひとりピエール=オーギュスト・ルノワール晩年期を代表する裸婦作品のひとつ『大きな裸婦』。

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 ルノワールの持病であったリュウマチ性関節炎や顔面神経痛が悪化し、体調が著しく衰えていた頃に制作された本作は、画家がそれまでに幾多も手がけてきた≪横たわる裸婦≫を画題とした作品で、1903年頃からルノワールはクッションを背にした横たわる裸婦の連作をしており、本作はその中の最も完成度の高い作品として広く知られている。当時、両手が麻痺しつつあった老体であるにも関わらず、本作の画面から放たれる輝きを帯びた色彩と豊潤な官能性の表現は圧巻の一言である。

 

 横長の画面の中央へ配された僅かな白布を股に挟みながら横たわる裸婦は、緊張の色をまるで感じさせない非常に自然体な姿態で描かれており、観る者に柔らかな安心感を与えている。

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1880年から翌年にかけて制作された作品である

 清潔で上品なイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢の顔立ち。本作は(当時としては数少ない)ルノワールの理解者であり庇護者でもあった裕福な銀行家ルイ・カーン・ダンヴェールの三人の女の子供の内、末娘である≪イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢≫の肖像として1880年から翌年にかけて制作された作品である。

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 綿密に細部まで画家特有の筆触によって描写される少女の赤毛の頭髪。本作の中でも注目すべき点は少女の長く伸びた赤毛の頭髪にある。印象主義的技法(筆触分割)に捉われない画家の個性を感じさせる流形的な筆触によって髪の毛一本一本が輝きを帯びているかのように繊細に表現されている。

飼い主が交通事故に

   離島・澎湖で黒い小犬が交通事故に遭った飼い主の帰りを壊れたスクーターの前で待ち続けてもう1週間になったという。その忠誠心あふれる姿に人々から関心が寄せられている。

 

   澎湖県政府警察局馬公分局交通分隊の徐守秦隊長によれば、先月31日、馬公市の十字路でスクーターと乗用車が衝突する事故が発生。スクーターを運転していた女性は足にけがを負い、病院に運ばれた。女性はスクーターに小犬を乗せて走っていたとみられている。事故が起きた際、小犬は驚いて逃げてしまったのか現場に姿はなかったが、警察が事故現場の調査を終えると、戻ってきたという。

 

   事故で壊れたスクーターはビニール袋などの荷物がかけられたまま事故現場に取り残されており、小犬は炎天下にもかかわらず、スクーターの前で飼い主の帰りを待ち続けている。小犬を心配した近隣住民がドッグフードなどの餌を与えているという。徐隊長は飼い主か家族に早く迎えに行くよう呼び掛けた。

エプト川のポプラ並木

   印象派最大の巨匠のひとりクロード・モネを代表する連作群『ポプラ並木』より『エプト川のポプラ並木、白と黄の効果』。本作に描かれるのはセーヌ川の支流であるエプト川岸に植えられた≪ポプラ並木≫で、目覚ましい成功を収めた連作『積みわら』に続き制作された本連作群には、モネの画業の意欲的で野心的な展開が顕著に示されている。本連作群は1891年の夏頃から翌年までの間に集中的に制作されており、その作品数は20点を超えている。

 

   本作に描かれる≪ポプラの木≫は1789年に起こったフランス革命や1848年に同国で起こった二月革命(不満を持った労働者階級による改革集会が政府によって強制的に解散させられた為に起こった大規模なデモやストライキ)の時に「自由の木」の象徴とされたため、同国の復興の象徴として本作品群が制作されたと解釈する説も唱えられている。

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本作の他に同様の構図で画題を描いた作品が2点確認されている

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    また歌手が纏う白地で縁に黒の毛のついた舞台衣装の軽やかで動きを感じさせる表現と、(日本の版画などに影響されたと考えられる)単純でありながら豊かで装飾的な色彩と、さらに歌手の半身にかかる(舞台袖の)深い黒色による背後の重厚な表現との、≪歌手≫との対照性を示しながら、画面全体では独特で洗練された統一感を感じさせる色彩と写真的な構図の構成感覚は見事の一言である。ある意味では実験的とも捉えられる、このような斬新で近代的な表現手法は、印象派の中でも他の画家らとは一線を画すエドガー・ドガであるからこそ成し得た表現とも言える。なお本作の他に同様の構図で画題を描いた作品が2点確認されている。


    歌手に当てられる人工的な光の効果的な描写。本作に描かれるのは、印象派の画家らを始め、写真家、文筆家、思想家など才能に溢れた様々な若い文化人が日々集い、互いに議論と交遊を重ねた、当時、最先端の流行発信場であったパリのカフェやレストランで歌う≪歌手≫と歌手の立つ舞台である。