ベルギー兵舎に車で突入、男を逮捕

  ベルギー南部ナミュール(Namur)近郊で26日、男が車で軍の兵舎の門に突っ込む事件があった。容疑者は徒歩で逃走したが、数時間後に逮捕された。検察当局は動機について、テロを示唆する要素はないとしている。

 事件でけが人が出たとの情報はない。検察当局が記者会見で発表したところによると、容疑者の男は1983年地元ナミュール生まれで、テロの危険人物とはされていなかった。検察当局は「これが単独の事件である可能性や、精神の問題を抱えた個人による行為という可能性でさえも排除できない」としている。

 男は2010年に入隊候補生になっていたという。当初、車内から爆発物が見つかったとの情報も伝えられていたが、検察はこれを否定し、容疑者の武器は「自身の車」だけだった発表している。

 ベルギーでは、昨年首都ブリュッセル(Brussels)のユダヤ博物館(Jewish Museum)で発生し死者も出した銃撃事件など、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」系の過激派による暴力事件が相次ぎ、厳戒態勢が敷かれている。