米GE、医療向け金融事業を1兆円で売却

  米ゼネラル・エレクトリック(GE)は11日、医療事業者向けの金融事業を貸出債権を含めて85億ドル(約1兆600億円)で米金融機関のキャピタルワンに売却すると発表した。GEが手掛ける医療機器向けの融資事業は売却の対象にしないものの、本業とは関係のない医療向け金融事業は一括売却する。

 貸出債権は本来の価値よりも6%高い価格で売却することで合意した。医療機関だけでなく薬局、高齢者向け住宅販売など広範なGEの顧客基盤や医療関連向けの融資に精通した人材もキャピタルワンは獲得する。

 GEは4月に金融事業の大幅縮小を打ち出し、2017年末ごろまでに2500億ドル(約30兆円)の資産を売却する方針だ。売却で得た資金は本業の産業分野の投資などに充当する。今回の医療向け金融事業の売却もその戦略の一環だ。