エプト川のポプラ並木

   印象派最大の巨匠のひとりクロード・モネを代表する連作群『ポプラ並木』より『エプト川のポプラ並木、白と黄の効果』。本作に描かれるのはセーヌ川の支流であるエプト川岸に植えられた≪ポプラ並木≫で、目覚ましい成功を収めた連作『積みわら』に続き制作された本連作群には、モネの画業の意欲的で野心的な展開が顕著に示されている。本連作群は1891年の夏頃から翌年までの間に集中的に制作されており、その作品数は20点を超えている。

 

   本作に描かれる≪ポプラの木≫は1789年に起こったフランス革命や1848年に同国で起こった二月革命(不満を持った労働者階級による改革集会が政府によって強制的に解散させられた為に起こった大規模なデモやストライキ)の時に「自由の木」の象徴とされたため、同国の復興の象徴として本作品群が制作されたと解釈する説も唱えられている。

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