難民100万人入国の独が方針転換、審査厳格化

   ドイツ政府は、大量に流入する難民の迅速な受け入れのために簡略化していた難民申請手続きを見直し、必要に応じて申請者と面接を行うことを決めた。

 偽造旅券で難民に紛れて過激派が入国するのを阻止するため、手続きを厳格化したもの。難民として入国した人が多数行方不明になっていることも判明し、政府は警戒を強めている。

 ドイツはこれまで、難民申請手続きは書類で済ませていたが、内務省の広報担当者は今月21日、独メディアに対し、審査厳格化について「すぐに行う」と方針転換を認めた。面談で、旅券や申請書類に記載された内容の矛盾や疑問点を申請者本人に問いただし、不審者を見つけ出す狙いがある。

 ドイツには、今年だけで約100万人が入国した。申請手続きは滞り、一時的な収容施設が不足するなど様々な問題が噴出。このため、提出書類だけで滞在の可否を判断していた。