難民の心のケア訴え 多いPTSD ドイツ心理療法士会

 ドイツの連邦心理療法士会は、シリアなどから押し寄せる難民や移民の中には、内戦や家を追われた体験から心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ人が多いとして、早急な対策を訴えている。

 ドイツは今年中に入国する難民らを最大で約80万人と予測。政府は難民の雇用を人手不足の解消につなげたい考えだが、まずは心のケアが必要となりそうだ。

 同会によると、ドイツにいる難民らの4~5割がPTSDに苦しんでいるとの推計もある。ムンツ会長は「シリアやイラクから逃れてきた難民に限れば、さらに高い割合に上る可能性がある」と懸念する。

 しかし、言葉や費用が壁となり、治療を受ける難民はわずかという。同会は、通訳費用を公的に負担する仕組みづくりなどを求めている。